おばあちゃん
HMM−JAPANさくらんぼの村上PONTA和之(むらかみポンタかずゆき)です。
さくらんぼに来ると
周りのご利用者を
“おばあちゃん”
と呼ぶ方がいらっしゃる
本人によると
まだ結婚前のお嬢様
どうも20歳前後の頃に
記憶がシフトしている
今のご主人のことも分かっているのだが
話をするうちに記憶がアチコチに飛んでいってしまう
ご利用者をみると
“おばあちゃん”と言って
スタッフの手伝いをしてくれようとする
あるご利用者と呼び方でバトルがあった
そのご利用者は
“おばあちゃん”と呼んでいいのは孫だけ
娘さんや息子さんにも
“おばあちゃん”ではなく
“おかあさん”と呼ばせるくらいの徹底振り
近所の子ども達が
“おばあちゃん”と呼ぶことも
正直いい気がしないそうだ
そんなご利用者が
同じ位の年齢の方から
“おばあちゃん”と呼ばれるわけだから
大激怒!
相手に認知症があることは
分かっているのだけれど許せない。
「同じ位の歳ですよ」
なんてスタッフが言おうものなら
「わたし、あんなおばあさんじゃないですもの。だって、わたしは…」
とドツボにはまってしまう始末
ますます険悪なムードに(汗
スタッフがあれこれと試行錯誤している様子をみて
そのうちご利用者が諦めてくれた
何とも不甲斐ないケース
今では“おばあちゃん”と呼ばれても
サラッと受け流してくれるようになっている
さくらんぼとしては何とかしたい
ご利用者に我慢してもらうというのは本位ではないし
スタッフが諦めてしまったら
モット良くない状況に陥ることも考えられる
でもしばらくすると
“おばあちゃん”とご利用者のことを呼ばなくなっていた
どうしてだろう?って考えてみると
どうも『歌』にあったようです
認知症が発症する前に
シニア世代の合唱団に入っていたようです
確かに歌は上手い!
認知症があっても
ある程度歌詞は覚えているし
歌詞カードを見れば
キチンと歌うことができる
さすが!元合唱団!
歌を歌っている時は
イキイキしています
そこで歌のレクレーションを取り入れていくと
次第に周りのご利用者が
合唱団の仲間に思えてきたのでしょうか?
名前を覚えて名前で呼んだり
“奥さん”と呼んだり…
“おばあちゃん”と呼ぶことが
なくなっていました
一時はどちらかのご利用者の利用曜日変更を考えていたのですが
そんなことをする必要もなくなりました
仲良しとまではいきませんが
特に問題なく過ごせています
何がきっかけになるか分かりませんが
何とかなるもんですね
利用者に救われたケースでした
(まだ、さくらんぼが開設したばかりの頃の思い出話でした)
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「必ず繁盛店!売場演出の極意」(同文館)
「デイサービスオーバー90 マーケティング」(日総研出版)
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