稼働率アップのヒント

先日

新設のデイ経営者から

「強み」を持つことの大切さを

セミナーで聞き

自デイの強みを

PRしたいという相談を受けました

その時

少し違和感を感じたんです

「自デイの強みを持とう!」

「他デイとの差別化ポイントは?」

「他デイにない良さは?」

なんて言葉に

なるほど!と感心して

それが効果的で正しいと信じてしまう

でも

それがマイナスになる時期があります

創業間もないデイ

稼働率90%以上を

1度も実現したことのないデイに

他デイと差別化できる強みは

見つかりません

ご利用者の選り好みをせず

いろんなご利用者の介護を

精一杯で力の限り取組んでみる

その経験のないデイに

強みを見いだせるはずがありません

例えて言えば

まだロクすっぽ仕事をしたことのない若造が

「僕の天職って何ですかね?

介護の仕事向いていると思いますか?」

なんて聞いているのと変わらないのです

稼働率90%以上で運営をしていると

ある時から評価してくれるポイントが

繰り返し“意識”されてきます

デイに行くと認知症の方が落ち着くとか

若年性認知症の方が喜んで通ってくれるとか…

それが強みの“芽”になるのです

そしてそれを大きく育てていくのです

どこぞのコンサル会社が

創業時に強みをPRしたら

半年で満床になった!って

よく使っている手ですが

上手くいったデイより

落ちていったデイの数の方が

圧倒的に多いですよ!

強みをPRする時期を間違っているのです

創業時って

どんなご利用者でも

「喜んで!」と笑顔で受けて

冷や汗を流しながらも

必死でケアに向き合う時期なんです

それをするから強みが必ず出てくるのです

効率よく売上を伸ばしたいなんて

他人まかせに自分のデイを委ねていたら

ご利用者の増えないデイになります

かつて稼働率90%以上だったのに

稼働率がみるみる落ちてきて

新規利用者が全く増えないと

悩んでいる老舗デイは

強みの“芽”を育てることを

忘れてしまっています

(忘れてしまっていたが正解かもしれません)

老舗デイには老舗なりの伸ばし方があるし

新規デイには新規なりの伸ばし方があります

その手法は1社として同じものはありません

似たような傾向はあるけれど

デイの経営者の想いも違えば

働く職員の考え方も違います

ご利用者の生活歴や疾病も違うから

職員との関係づくりにも違いが生じます

それなのに同じ方法が通用するわけがありません

もし通用するのなら

苦戦するデイなんてありませんよ!

そんな簡単なことに

悩めるデイ経営者には

気づいてもらいたいものです