令和3年度通所介護の経営状況をどう読む?

皆さん、計数管理は得意ですか?

もちろん
毎月の売上額は頭に入っていますね?

稼働率も即答できますか?
ご利用者一人当たりの単価はどうですか?

人件費率もわかっていますよね?

当然、営業利益率も毎月出していますよね?

あえて半ば嫌味ともとれる書き出しにしたのは
デイ経営者の皆さんに
もっと数字に貪欲になって欲しいからです

「令和3年度通所介護の経営状況について」

デイの2つに1つが
赤字経営であることが示されています

次の報酬改定から
財務状況の公表が義務化されます

赤字デイは赤字であることを
世間様にさらすことになります

当然
ケアマネ心理として
赤字デイよりも黒字デイを選びます

赤字デイはますます
赤字を膨らませることになります

そういう環境下にあることは
当然知っているはずなのに
冒頭の質問に対しても
試算表を見なければ
場合によっては
顧問税理士に確認しなければ
答えることができない

まったく危機感のカケラもないですね

まずは福祉医療機構のHPから
「令和3年度通所介護の経営状況について」
を手に入れて自デイと比較してください

まったくの同規模・同社歴・同環境ではありませんが
そこから見出せる課題が出てくるかもしれません

まずは冒頭に示した
売上額
稼働率
ご利用者1人当たりの単価
人件費比率
営業利益率
は最低限確認しておきましょう!

その上で
「令和3年度通所介護の経営状況について」
から見えてくる課題を提言します

5年前は3割程度だった赤字デイが
今は5割にまで増えてきた原因

多くの方はこれをコロナが原因としますが
この考え方は間違っていると断言します

理由は簡単で
ぼくのクライアントはコロナ禍でも
売上をグングン伸ばしているからです

売上を下げたことがないので
コロナ助成などの恩恵も使えませんでした

赤字デイがここまで増えた原因は
「経営者が計数に弱い」
の一言に尽きます

処遇改善などで人件費が増えることは
計数に強い弱いに関係なく
サルでもわかる話です

人件費を上げ続けるには
原資となる売上を増やすしかない

売上の増やし方は
1)稼働率を最大限にする
2)1単位あたりのご利用者の単価を上げる
3)拠点を増やす
この3つしかありません

にも関わらず
現状を大きく変えることなく
今のまま継続していくことができれば…
そんな経営者が増えているのでは?

ぼくはそんな風にこのデータを読みました

データをどう読むかは人それぞれです
比較して一喜一憂するのも良いでしょう

データを読んで
何を考え
どんな行動を起こすか?

それが大切ですね